機関紙(TUTTI) | 軽井沢シンフォニックコーラス

浅間山紫

機関紙(TUTTI) | 軽井沢シンフォニックコーラス

REPERTOIRE OF KARUIZAWA SYMPHONIC CHORUS
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軽井沢シンフォニックコーラス

TUTTI 第9号 2019.5.17

<仙台杜の女声合唱団>をお迎えしてのジョイントコンサート

真﨑隆治(バス・団長)

人の世のあらましは流転し留まることがない。今あるものはいつかなくなり、無いことが当たり前
の現在になる。東日本大震災にあたって私たちにできる支援活動として、石巻のかなん合唱団JOY の
皆さんと合同コンサートを開くことを決めたとき、シンフォのメンバーに、「一時的な試みでなく、継
続することが大切だ」といった趣旨のお話しをした。それから8年が経った。

継続はただぼんやり続けることではない。流れ去る時間に漫然と身をゆだねていると、始めた時の
思いはたちまち色あせ、変質し、また消滅していく。新鮮な思いを保ち惰性に流されないように、か
なんとシンフォがともどもに努力してきた結果としてこの8年間があるのだ。そこには喜びとともに
苦しみもあった。しかし苦労を避けていたら、内容の充実はなかったであろう。

4回目のジョイントを前にして、当番団のシンフォは新たな方針を打ち出した。立派なホールで観
客を多く集めての会ではなく、身丈にあった会場で、海と山で歌っている私たちの心が寄り添いあい、
歌いあうことで、お互いの心に歌の喜びを響かせ、それが生きていく力になることを第一の目標とし
たいからだ。形式より実質を重んじた交流にしたいということだ。

この新しい試みにおずおずと一歩を踏み出そうとしたとき、まるでこの一歩を祝福するかのように
援軍が現れた.仙台杜の女声合唱団である。この突然の参加申し込みは、よく考えてみると必然のこ
とに思われてきた。仙台も当然ながら被災地である。距離的にではなく交通の時間的便宜的問題から
すれば、石巻・軽井沢の中間地点といえる。山・森・海の3点セットが成立する。

それだけでない。杜の女声合唱団の団長八卷輝子さんは、宮城県合唱連盟の事務局長であり、8年
前、同連盟に電話で私たちの趣旨をお伝えしたときに、かなん合唱団 JOY を紹介してくださったのが
八卷さんその人であった。杜の合唱団の皆さんは、歌はもちろん、宴会も大好きとのこと。どうやら
頼もしくも楽しい仲間になりそうだ。それに、仙台にはすぐれた合唱団がいくつもあると聞く。音楽
的にも学び語りあうことができるだろうし、東北の皆さんと一層強い繋がりができたことを喜びとし
て、杜の合唱団の皆さんの参加を歓迎したい。


「初めての合唱団」 村井佳彦(バス)

軽井沢に居を移し 19 年、還暦を迎え地元に軸足を置く、の一つがコーラス。長らく歌声喫茶に通っ
たが、合唱団は初めてだ。

シンフォは、厚い男声陣・ラテン語曲が新鮮・考える余裕がある練習・伴奏者と指揮者の息の合う、
に惹かれた。なぜ即座にピアノ伴奏が再開できるか、今もって不可思議だ。

連休に入団し、はや5回のステージ。あっという間の半年を振り返る。

【作品】

=ラテン語曲= いずれも耳にしたことがある。とくにラクリモーザは映画で気に入っていた。巻
き舌をはじめ発音は難しく、意味は深い。当時の人々の心に寄り添いながら、これからも原語でミサ
曲を続けたい。

=日本歌曲= 多くは歌声喫茶で馴染みだが、混声四部の編曲に耐えうる曲だと知った。単純に思
えた詩が編曲を経て深みを増していた。

=組曲「軽井沢」= 「青い鉄道馬車」は和声の繋がりが魅力だ。なぜそう感じるかを理解したい。
逃れたいほどの手重い詞と曲に向き合い続け、最後でやっと救われる「大日向レクイエム」。満州侵略

と国策分村開拓団・青少年義勇軍送出という狂気が身近にあったことを知る契機となった。鮮やかな
四季の移ろいの詩に共感した「美しい村」。人それぞれの「美しい村」があるんだろうと思って歌った。
指揮者・団長が参加した佐久レーレルコールの=メサイア=は初めて全曲を聞いた。合唱が一部分
と知ってソリストの影に隠れるか、プロとはいえ最小編成のオーケストラで合唱団を支えられるかを
危惧したが、コーラスの各パートとオケが様々に協調・対比し、六声にも七声にも聞こえる色彩豊か
な演奏だった。曲の繋がりやコーラスの入りは自然で、作者の意図を浮き彫りにした。とても贅沢な

時で、すぐに楽譜を入手し、旋律を追ったほどだ。

=アカペラ= クリスマス企画は伴奏の力、いかに伴奏に頼っていたかを明白にした。和声やリズ
ムを下支えするバスの役割を考える機会ともなった。

【課題】

=最初の音程が取れない= 自パートに集中するために他パートを聞かないようにした時期もあった。
直前の音との関係を把握し、他パートとの二重唱の練習やピアノ伴奏の特に左手の動きに注意するこ
と。

=息が続かない= 常に腹式呼吸を行う。脇腹や背中を意識し、肺を広げること。

=音程や音質が揺れる= 録音は、意図しない揺れや嫌らしい表現を突きつけた。和声や旋律に思い
入れながらも、自らを俯瞰すること。

声は弦楽器の如く音を紡ぎ、更に自ら育める楽器と知る。口腔を広く取る、舌先を前に維持、唇や
顔の筋肉をよく使うこと。両隣を良く聴き声質を合すこと。

古くから旋律や和声に惹かれ伴奏で強まったが、詞は苦手だ。詞の世界を自らの体験に即して具体
的にイメージすること。

【進歩】

ヘ音記号を読めるようになったことは、アコ伴奏にも役立った。眼が楽譜から自由になるとき、指
揮の表現の幅や深さを知った。指揮者の意図を感じ、それに共感できると心地よい。

入団当初、レパートリーをいきなり合わせてしまえるのは、それが 10 年を超える歴史の厚みなん
だろうと感じていたが、ラテン語曲再演の際 思いのほか表現が出来て、一曲にしっかり打ち込めば
自分にも身につくことが分かり、うれしかった。

主旋律がパートを渡り歩く、半音でぶつかる、リズムを生む、拍を越える、1オクターブを跳ねる・
落ちる、急に息を潜める、は、器楽曲でも体験したが、合唱には詞がつく。

異なる旋律に異なる歌詞を載せて、一つの歌となって客席に届く不思議を楽しんでいる。


☆力作を寄稿して下さった村井さん、シンフォのホームページも驚異のスピードで公開にこぎつけて
くださいました。今後の HP 充実に、みなさんの御意見御寄稿を!!

https://www.karuizawa-sympho.org/


【編集後記】


☆すっかりご無沙汰の TUTTI で申し訳ありません。このままでは埒があかないと思っていたところ、
運営会で書記をお願いした岡田さんのスピーディーな仕事ぶりに感銘を受け、「TUTTI を …」とおず
おず申し出たところ快諾いただきました。メンバーも少しずつ代替わりしているいま、新編集長のも
と、颯爽と第 9 号をお届けできることは嬉しいかぎりです。時は爽やかな5月。岡田さん、これから
よろしくお願いいたします。(真﨑隆治)


☆ワープロ入力が速いのだけが取り柄です。運営会の議事録も、団長に添削をお願いしています。学
生時代に戻ったみたい!? 次回は夏号をめざして、これから皆様に順番に原稿依頼に参りますので、
よろしくお願いします。


☆TUTTI とは別に、「シンフォ通信」を毎月発行予定。運営会で決まったことや練習日などの連絡事項
は、こちらをご利用ください。(岡田弥生)

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