ただいま整形中でご迷惑をおかけします。読みづらい場合は、PDF版をご覧ください
軽井沢シンフォニックコーラス
TUTTI第30号 2021.7.20
「モモンガ」にさらわれる 大林 義博(テノール)
昭和20年代生まれの私共子どもの遊び場は野外、裏山や野原がほとんどで、雪の上はもちろん、落葉の上でのソリすべり、「クサボケ」や「スグリ」「スモモ」などを青い実のうちから取ってかじったものです。
子どもたち大勢の遊びは、家に帰るのが遅くなるのは当たり前で、親からは「暗くなるまで外で遊んでいると『モモンガ』にさらわれる」と言われたものです。子ども心に「モモンガ」は人間を連れて行ってしまう得体の知れない怖いものになりました。後年、都市部の同世代にこのことを話すと、村の鎮守の森にモモンガがいて親から同じように言われたということです。
モモンガとムササビ、「鼯鼠」と同じ漢字を書きますが、本州で目にできるのは「ムササビ」で、その活動が夕方からのせいか今まで目にしたのは6回で、小鳥の巣箱の穴を大きくして顔を出していたこと、キツツキの巣穴を利用して眠っていたところ、台風により巣穴の部分から折れた木の下でミイラ化したもの、サイハイラン(采配蘭)を見に行ったらミズキの根元に小さな穴があり、ネズミかなと突いていたら、頭上に茶色のタオルのようなものがかぶさってきて、一瞬の出来事にこちらも相手もびっくり。地上2m位のところに枝の朽ちた穴があり、ムササビが何の音かと出てきたようです。その後何事もなかったように顔を出してぼんやりしていました。
サルに追いかけられ木に登って逃げる姿や、電線の上での昼寝?など、全て昼間。夜に滑空する姿はまだ見たことがありません。
「采配を振る」の言葉のように、武将が配下を指揮するのに使った道具「采配」に花全体がそっくりなので采配蘭の名が、花のない時期でも根元から大きなササのような葉が目立ちます。また、ザイフリボク(采振り木)も花の形から同じような名前がついています。
遠い国物語(10)「アルザス」 真﨑 隆治(バス)
ヴォージュ山脈北端、山の一瞬の切れ目のような狭い隙間をすり抜けて列車は新たな平野に突入する。これはいままでの緑のカーペットを広げたようなものではない。谷間に形成された細長い平野だ。谷には全長1230kmのライン川が流れている。川はスイスアルプス山中に発し、2000m以上もの標高差を激流となって駆け下り、スイスの国境の都市バーゼルを過ぎるあたりで平地に出る。激流は大量な山の土を運びこみ、平地を肥沃な平野に変える。
平地に出た流れはここから一変して幅広く深い流れになる。これからこの話の中心になるストラスブールあたりからだと、およそ700km ほど離れている河口までの標高差がわずか50mしかない。日本の河川の常識では考えられないスケールで、途中に名勝ローレライの急流をはさみながらも、全体としてゆったりと流れていく。ということは、陸上輸送を荷馬車に頼るしかなかった時代には、舟による水上輸送ほど能率的なものはなく、ヨーロッパのほぼ中央を流れ、アルプスの北麓から北海まで大型船舶の航行を可能とする水量があったこの川の両岸には、繁栄した都市が点在することになった。とくにストラスブールは陸上の道路も、山の地形などから主要な街道がここに集まっていたので、一層経済の中心地となり、それゆえに文化の中心地となった。ちなみにストラスブールは直訳すれば「道の町」という意味である。
谷の西側の山脈はヴォージュ山脈であり、東側のはシュヴァルツヴァルト(黒い森)という。多くの樹木が針葉樹であるために遠目には黒く見えるからだ。現在ライン川の西岸がフランス、東岸はドイツである。フランス側の東西50km、南北200kmほどの細長い地帯を「アルザス」という。アルザス地方は南北の中央あたりで2つの県に分かれている。北が「ライン下流県」、県庁はストラスブール。南は「ライン上流県」、県庁はコルマール。全体としてはストラスブールがアルザスの首都である。
世の中、なにもかもが「良い」というわけにはいかない。アルザスに豊かな土地をもたらしたライン川は他方では洪水で人々を悩ませた。ライン川沿岸の主要都市の多くは川から少し離れて建設されている。またストラスブール市では、郊外に大きな貯水施設を建設して洪水に備えている。しかし、下流域のドイツ西部の町や、ベルギーの町がこの7月14-15日に洪水に襲われ壊滅的打撃を受けたのは目新しい話だ。町を流れるさほど大きくない支流の増水をライン川が吸収できなかったからである。
また、アルザスの土地の豊かさはライン川を挟んで並ぶ大国による争奪戦の戦塵に覆われる歴史を残している。
さあ、みなさん 寺田 和佳子
さあ、9月ごろから歌いませんか?
今から、9月に声出すためのトレーニング始めましょう。
これは、みなさんへお誘いの便りです。
私自身、正直にお話すると、この1年半の歌のない生活・音楽のない生活に慣れすぎて当たり前のように感じています。
今まで月に3回、金曜の夜2時間を練習に充てていたのが不思議なくらい。
以前、議員の仕事でどんなに疲れていても、合唱団の練習は休めず泣きそうになって行っていた事がありました。心も体もスレスレで、帰って寝たいと思った時もです。
結局そんなこともできず行ってみると、私の諸事情など知らんぷりの皆さんがいて、頼み事やお誘い、時には元気いっぱいになるお裾分け、何気ない会話と、諸事情お構いなしの鈍感ぶりは、私を冷静にさせるだけでなく、一人で泣かせてもくれないお節介な暖かさがありました。これがまた、何ともシンフォらしい!
2時間一緒にいたら、諸事情をすっかり忘れられるときているから、やめられない。
みなさんとの練習は、私にとって百薬の長だとわかりました。
いつもなら、ちょっと行動を起こせば、アートな心を忘れた自分を奮い立たせてくれる演奏会にも行かれるのに、今はまだコロナの禍中で心揺さぶられる演奏には出会えていません。
美術・演劇・建築・読書・映画など一通りやってみて、最後が音楽であり、歌うことです。
ワクチンを打っても安心できないのが現実ですが、やっと声を出す段階になってきたのではないでしょうか?
オリンピックで感染が増えないとわかったならば、ぜひ練習をスタートさせましょう。
久しぶりに、みなさんと会って声を合わせたい。
これが心からの叫びです。
【編集後記】お待たせしました、「遠い国物語」ついに再開です! ちょうど1年ぶりの掲載となりました。アルザス、ヴォーシュ山脈、シュヴァルツヴァルト。単語を並べただけで旅心が動くようです。一方、われわれの身近な森の中にはムササビや采配蘭や采振り木が。近くにあっても、知らないことばかりです。発声練習かねて歌いながら、9月の再会をめざしましょう。(岡田)