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軽井沢シンフォニックコーラス
TUTTI第31号 2021.8.30
我 家 の 来 訪 者 た ち 伊 藤 綽 子 (アルト)
軽井沢に移り住んで木工好きの夫が最初に作った物は、ベランダの手摺りに取り付けた東屋風の“餌場”でした。
“餌場”には冬場の11月から5月まで、色々な鳥がやってきます。小鳥たちの餌は“ひまわり”の種で、シーズン中3kg入りの袋を何回か購入します。最初にやって来るのは“シジュウカラ”“ゴジュウカラ”“ヤマガラ”“コガラ”“ヒガラ”で、少し遅れて“カワラヒワ”“イカル”“シメ”等がそれぞれ数羽でやってきます。飛来する鳥たちには時差がありますが、私の餌遣りが遅れると争奪戦に…。そうなると大きな鳥が優勢ですが、小さい鳥は数も多く、負けてはいません。
シジュウカラの仲間は、毎朝お気に入りの枝に止まって、餌が置かれるのを待っています。時々コガラが「まだ…?」とばかりに餌場の縁に止まり、首を傾げ、私を急かせます。いつも、1つついばんでは枝に戻って種を取り出して食べ、また次の1つを…という作法で、とても“行儀”が良いんです。後から仲間でやって来るカワラヒワ・イカル・シメは、ワイワイ騒ぎながら、餌場の中で種を出し、殻などをあちこち食べちらかして去って行きます。
また、餌場には動物もやってきます。リスは辺りを警戒しながら小走りで現れます。尻尾をほんわりと背中にくっつけて、器用に種を出して急いで食べ続け、満腹になるとまた小走りで帰ります。…とっても可愛い。リスが帰った後、鳥たちのためにそっと餌を足しておきます。
猿は4~5頭の家族で、ベランダの手摺りをゆっくり歩いて現れます。母親の胸には大体“赤ちゃん”が抱かれています。町の“動物パトロール”が功を奏したのか、以前ほど見かけなくなりました。
夫は、フクロウ等の大きい鳥用1つ、小鳥用の“巣箱”もいくつか作りました。大きい巣箱には鳥が一度も入らないうちに“ムササビ”が住みつきました。初めは私達を警戒していたようでしたが、程なく“我が物顔”で暮らすようになり、よく出入り口に顔を乗せて、気持ちよさそうに“うたた寝”をしています。ムササビの特徴は肌色の鼻先で、ちょっと締まらない感じ。ハンサムとは言い難い! むしろブス? いや、いや、可愛いのです。
小さい巣箱には、向きが悪いのか、高さが悪いのか、中々定住しませんでしたが、その中で“楓”に取り付けた巣箱には、毎年シジュウカラやコガラが産卵・抱卵し、ヒナがかえると親鳥が餌を運んで子育てをしていました。今年もいつもの“番”でしょうか、抱卵を始めていました。忘れもしません。夫が庭から家の中に戻ってきて「さっき、シジュウカラが“ギイー!”“ギイー!”とけたたましく騒いでいるので巣箱を見ると、楓の木の上の方から“青大将”が1匹下りてきて巣箱に入りそうだったので、木の棒で追い払ったんだけど…」と言うのです。それから30分程して巣箱を見ると、出入り口から青大将が首の先10cm位を出して外を眺ていました。夫は「蛇に場所を覚えられたから、小鳥たちはもうあの巣を利用しないかも知れないね」と言いました。胸がしめつけられるような気持ちでした。
それから10日程過ぎた日の午後、我家から20m程離れた道の真ん中に、青大将の死骸がありました。ほんの少し前にバイクにでも轢かれたのでしょうか…。長い体に大きな傷はなく、口から胃が飛び出していました。夫は「大きさ、色合い(暗緑色)から、先日のものではないか…」と言っていました。
数年前から姿は確認はしていましたが、今年“キビタキ”がメンバーに加わりました。ある日の朝5時頃、2Fの北側の部屋からの“コン!コンコンコンコン…”という聞きなれない音で目が覚めました。最初は何の音か分かりませんでした。見に行くとキビタキが楽しそうに窓ガラスに向かってホバリングしながら嘴で突いているのです。キビタキは大きさが14cm程、頭頂は真っ黒、目の上に鮮やかな黄色のライン、羽根は上部が黒で肩の一部に白があり、胸から尻尾にかけて橙黄色から黄色、白色と何ともキリッとしたイケ面の鳥です。来軽当初植えた夏椿(シャラノキ)が大分大きくなって、部屋の近くまで枝を張るようになり、その枝がキビタキのお気に入りのようです。しかし、1Fのベランダの餌場には顔を出しません。
このキビタキは、他にも妙な“癖”があります。我家の車のドアミラーに興味があるのか、鏡そのものにかは分かりませんが、ドアミラーの肩に止まり、全く動かず“ジー”としています。するとホバリングをしながら身体をドアミラーに当て、“我が場所!”とばかりにマーキングをし、更に大きく高い声で啼き続けます。その後、ドアの窓とミラーの間を小刻みに行き来します。我家ではキビタキ可愛いさに、ドアミラーを閉じないで、そのマーキングを拭き取っています。
数日後、夫が「キビタキが番の相手を見つけた」と言うのです。私は雌を見かけたことがないので図鑑で確認すると、淡褐色の地味な姿で、これがあの派手なキビタキのお相手…? 夫は更に「番でいかにも“楽し気”に、雄が雌に近づいては離れ、近づいては離れ、小刻みに羽ばたきを繰り返していると、雌は気があるのか無いのか、少々素っ気ない態度で、付かず離れず飛び回っていた」との事。そう言えば、ドアのマーキングも心なしか減ってきたような気がします。“ヒナ”を育てるまで頑張って欲しいと思うこの頃です。
3ヶ月経って、やっと
前橋さんを偲ぶ原稿を送れました 堂々 ひろ珠(ソプラノ)
前橋ゆかりさん、
一緒に歌って、楽しかったね。
コロナ禍2回目のゴールデンウィークも過ぎ、又もや増えつつある新規コロナ感染者数に、鬱々としていた頃の、5月16日夜。
前橋ゆかりさん、あなたが大賀ホールにてクモ膜下出血で倒れられ、そして、きわめて重篤な状態であると。
シンフォ通信より、メンバー全員に連絡がありました。
追って、19日に亡くなられたとの悲しい知らせが…。
あまりにも突然でした。
シンフォに入団した時期がほぼ同じで、共にソプラノでした。
「実は私はアルトなのよ。ソプラノの人数が増えたら、アルトに移るね。」
私「え〜!そうなの〜?」
暫くして「ゆくゆくは、新しい合唱団を作りたいの。その時は、堂々さん、一緒にやってくれる?」
私「え〜!そうなの〜?」
実際には、前橋さんの新しい合唱団「チェンバークワイアー」の立ち上げのタイミングと私の都合が合わず、初年度の参加は見送りと言う事になりましたが。
後から参加する時用にと、渡されていた楽譜は、そのままになってしまいましたね。
2019年12月20日(金)まさちゃん家での「クリスマスの歌」訪問が最後の共演になりました。
その後の、全世界を巻き込んだ新型コロナ感染の影響で、シンフォの練習も中止が続き、会えなくなったまま、逝ってしまわれました。
いずれ、感染状況が落ち着いたら、シンフォの練習も再開です。
その時は前橋さん、そちらで、私達の悪戦苦闘ぶりを見守っていて下さいね。
【編集後記】 伊藤さんのお宅のキビタキのカップルは無事、ヒナ誕生までこぎつけたのでしょうか? 夏から秋にかけての観察記もぜひ! 次の原稿が待ち遠しいです。
前橋さんと一緒に歌を歌ったのは、まさちゃん家のクリスマスが最後だったんですね。翌年の「緑の音楽祭」では、御自分の合唱団で指揮をされていた姿を憶えています。もう、3ヶ月。
「遠い国物語」は、来月までお待ち下さい。鬼の編集者みたいに真﨑宅玄関先で原稿のあがりをお待ちするわけにもいかず、ましてやカンヅメにしてしまうわけにもいかず(^_^;) 真﨑先生の意欲の充実を、切に願っております。(岡田)