機関紙(TUTTI) | 軽井沢シンフォニックコーラス

浅間山紫

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REPERTOIRE OF KARUIZAWA SYMPHONIC CHORUS
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軽井沢シンフォニックコーラス TUTTI 2025.12.05 キノコ中毒事件 大林 義博( テノール ) 長野県内の主なキノコ 255 種の食毒の分類は次の表の通りです。 食用 173 67% 食不適 45 ※ 18% 不明 7 3% 猛毒 10 コレラダケ,ニガクリタケ 9% 有毒 12 ツキヨタケ 観賞用 3 マンネンタケ 3% 薬用 5 制ガン剤,カワラタケ 合計 255 100% ※毒ではないが、苦くて食べられない。 北国、とくに山国の信州ではキノコの種類も多く、親しまれ、食べられています。 それだけに、秋になると毎年のように必ずといっていいくらいキノコ中毒が報道され それも同じようなキノコによるものです。 表からも分かるように猛毒、有毒のキノコは全体の9%、70%近くのキノコは食用 になります。 ではなぜ中毒を起こすのでしょうか。非常に似ているキノコがあり判別が難しい。 また好奇心から食べてしまう。毒キノコも食べると食感もあり美味しい・・・などが 考えられます。 実際に中毒にかかった話では『古老に食べられるキノコと聞き、夕食に父・母・息 子で食べ、(味は良かった)一時間くらいすると消化器障害の嘔吐、下痢の症状が母と 息子に、そして最後に父に現れ、連続して朝まで続き、三人とも命に別状はなかった ものの、水分という水分が全部体外に排出され脱水症状となり、力尽きぐったりとし しばらくは動く気力もなかった』ということでした。三人の中で症状が軽かったのは 父で、普段、日本酒や焼酎を飲んでいたからではないかと言っていました。 毒キノコの毒素とからだの抗体が戦って、水分として排水され命びろいをしたと考 第60号
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えられます。神経障害である 発汗、血圧低下、瞳孔の収縮などの中毒症状を起こす毒 キノコもあり要注意です。 カラマツの木の多い軽井沢で2種類のキノコを紹介します。一つは「ハナイグチ」 で、リコボウ、ジコボウの名で呼ばれ、昔から安全な食用キノコと知られています。 次は、幻のキノコと言われている「ハナビラタケ」。キノコは普通、シイタケのように 傘がある形状ですが、このキノコは黄色を帯びたクリーム色で、花ビラが咲き広がる ようなカリフラワー状で、サンゴのような独特な形をしています。 高さ、幅共 30 ㎝、重さ 1 ㎏を越す大型のものもあり、遠くからでも見つけられま す。7~9 月までカラマツの木の根元に毎年生えますが、同じところではなく移動しま すので、根本を一周すると裏側に生えていることもあります。 イワナのはなし 白枝 庸介( バ ス ) 湯川でフライフィッシング Fly fishing ( F・F/西洋毛ばり釣 ) をしていました。F・F は 1970 年代にアウトドアカルチャーのひとつとして米国から持ち込まれたスポーツで、自然 の懐にそっと分け入り、五感を研ぎ澄まして自然との一体化を図る静かな釣りです。 軽井沢の湯川は関東の釣り人には有名な渓流ですが、それは餌 えさ の水生昆虫が豊富で魚 の選り好みが激しいためフライ(疑似餌 え )のヒットパターンを見つけるのに苦労する うえ入渓者が多くて魚が擦 すれ れているため正確なプレゼンテーションをせねばならず、 昔は『湯川でヤマメが釣れたら一人前』と言われる難しさにその理由 わ け がありました。 今では所管の佐久漁業協同組合が成魚放流を行うので、比較的容易に釣れるようにな りましたが ・・・ ■ハナイグチ ■ハナビラタケ
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その魚体のパーマークが鮮やかなヤマメに会いたいときは主に茂沢の 「トラウト パーク」 に入渓しますが、本稿主役のイワナの、特に素朴で力感あふれる天然の魚体 を観たいときは、放流が行われていない (星野温泉上 かみ 3㌔の大堰堤のさらに) 上流域 を釣行します。ヤマメは流心を速く流れるフライを一瞬で 「ピツ」 と捕獲し、釣られた と解るや激しく体を回転させて逃れようとしますが、イワナは速い流れでは喰い損な い遅い流れや淀みに漂うフライを「パクッ」と銜 くわ え、引っ張られると釣人と力比べする ようにグイグイとロッド(釣竿)を撓 しな らせる、野性的というか牧歌的な何とも魅力的な キャラクターの持ち主です。 深山幽谷に息づくイワナは多くの謎に包まれている。かつて氷河期に地球全体が冷えて海水温が低下 すると、それに乗じて北方の海から南下して日本にたどり着く魚が現れた。彼らは産卵のために川に遡 上する習性があり、川と海を行き来する生活を繰り返していたが、約一万年前に間氷期に突入して海水 温が上がると、ふるさとに帰れずに日本に取り残されたもの達がいた。彼らは暑さから逃れるために山 奥のせまい源流部へと逃げ込むと、長い年月をかけて川ごとに独自の進化を遂げていった。この帰りそ びれた旅行者は生命の秘密を背負った、遥か遠い存在なのかもしれない。 —————————————————————————————————————— 『 A TROUT IN THE MILK 』 より抜粋 魚類学者によればイワナの仲間は北半球の北方に広く分布し、冷たい水でないと生 きられないサケ科の魚で、日本では山梨-長野-岐阜-福井-鳥取-島根の各南端のライン が生息域の南限。河川でのエサは主に水生昆虫や陸生昆虫ですが、元来 獰猛で悪食。 動いていて口に入る大きさであれば何でも食べるようで 、カエルやヘビ、ネズミとか も。寿命はヤマメが二年か三年目に産卵を終えて死ぬのに対してイワナは二回目三回 目の産卵後も死なず、なかには 10 歳くらいまで生きるものもいるようです。サイズ は 20 ㌢台が釣果の大半ですが、山岳帯の源流や湖で数年生きるものなどで 50 ㌢を超 えるものもおり、湯川でもダム湖で成長した 40~50 ㌢の “大イワナ” が遡上し、茂沢 で釣れることがあります。 イワナをはじめ渓流魚は、気候変動やダム・堰堤の開発などの環境要因によって減 少傾向にあるため、国の指針に従って数を増やそうと、どこの河川の漁協でも養殖の ■イワナは胴体が丸く胸ビレで支えて体をくねらせ這って進むことができる ■天然のイワナは立派なヒレをしている
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成魚・稚魚を放流しています。ところがそもそも養殖魚は環境適応能力が低くてなか なか生き残れず、うまく産卵に参加できたとしても、遺伝子組成が違う養殖魚と川固 有の遺伝子を持つ天然魚との交雑では川ごとに適応した天然の性質が薄れ、結局その 魚たちの多くは生き残ることができずに、却って数が減ることになるのだそうです。 結局その川固有の遺伝子を持つ純粋な魚だけ残った方が良いということになります。 湯川源流域のイワナはみな立派な鰭 ひれ をしている天然魚です。人間都合のダムや砂防 堰堤は産卵遡上の妨げとなり魚には有害なものですが、佐久漁協が放流しない星野温 泉上の大堰堤の上流では、その堰堤が川下からの遡上を防ぐおかげで養殖イワナとの 交雑がおきず、皮肉な結果ながら固有種の DNA が守られている可能性があります。 F・F は英国発祥のゲームフィッシュなのでキャッチ&リリースが基本。よって魚 のダメージを抑えるため針の反しを潰し、取り込みもランディングネットの網ごしに 魚体に触れ、釣り味と姿を楽しんだ後は優しく放流しますが、こういう面倒臭いこと をするのも川固有の「種」を守りたいからです。 かつて、釣れた日の翌々日に同じ場所で同じイワナが釣れて驚いた経験があります。 イワナの顎 あご はダメージに強く、また一ケ月の絶食にも耐えるなど、なかなかに 逞 たくま し いようですが、如何に優しくリリース しても、多少なりとも魚体を傷めストレスをか けることにかわりないので、 度々 たびたび 身体にメスが入った者としてはこの機に竿を納め “ 太古からの贈り物 ” をひたすら見守る方が良いのではないか、と考え始めています。 しかし一方で釣りを止めればめったに川に行かなくなるし、水面 みなも からでは魚体がよく 見えない。とにかくイワナとの邂逅がないのは寂しい、と早春の釣行解禁前から逡巡 していたら、湯川の方はとうに秋冬の禁漁期になっていた。 【編集後記】 ☆ 古老にちゃんと確認したのに、美味しかったのに、キノコにあたってしまうとは。個人的 には「笑い茸」に興味があります。いったいどんな神経に影響したら笑いが止まらなくなる んでしょうか?? ☆ わが家の近所に「トラウトパーク」があるなんて初めて知りました。むかし見た映画「リ バー・ランズ・スルー・イット」の渓流釣りの美しい情景が思い出されました。 ( 岡田 )
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